設計者とのイメージをすり合わせする際、国代の担当者は知見をフル回転させます。
タイル、レンガの素材の知識はもちろん、デザインの知識、工法などの技術の知識、
さらには全体のコスト感を把握する必要もあります。
また、建築全般の最新情報も日々収集しており、話題の物件は
実際に現地に見に行くこともあります。
そういった知見から見本張りやカタログをお持ちして提案させていただくため、
ただモノを売っているだけという意識は担当者にはありません。
国代は設計者のこだわりをカタチにするパートナーとして最良の存在でいたいと考えています。
芸術性の高いテラコッタを実現。国代にとっても大きなチャレンジだった。
何か透かしを入れたいというご要望に、ドラえもんの目をイメージしたレンガを提案。
自社工場を持っているということも国代の大きな特徴です。
特に強還元焼成
(*)の色ムラのグラデーションの美しさは、
他の工場ではなかなか出せないものと自負しています。
お客様のさまざまなご要望に柔軟に対応する体制を整えています。
*窯に十分な酸素を供給しないで焼く焼成方法。素材の酸化物が反応、自然な色ムラができる。
自社工場の還元焼成の特徴を、余すことなく出すことができた。
シンガポールでの気候や設備を考慮して、風土に合う最適な配合や発色方法を検証した。
設計者とのイメージのすり合わせができると、見本焼きを数パターン作ります。
納得がいかない場合には、この見本焼きを何回も行うこともあります。
焼きあがったものに対して、設計者のイメージと違うと担当者が判断した場合は、
すぐに焼きなおすことも。
外壁は建物の顔であり、何十年も残るもの。
国代は見本焼きを徹底的に行います。
難しい要求の中、3回目の見本焼きで設計者がOKを出したにも関わらず、担当者が納得いかず直談判。4回目の見本焼きで最高の色を出すことができた。
「森鴎外の人と作品とを照応する記念館」という設計者のイメージを実現するよう、表面を削ることで存在感があるが、柔らかさと軽さを併せ持つ建築となった。
見本焼きでイメージが決まると次は本生産へと進みます。
しかし、ここでも気をぬくことはできません。
見本焼きは数平米レベルですが、本生産では数千平米レベルになることもあり、
条件が大きく異なるからです。
焼き物は自然相手であるため、人間がコントロールできることとできないことがあります。
窯のどこに置けば同じような色が出るのか。火のあたりぐあいはどうなるのか。
国代の積み重ねてきたこれまでの経験が、
できる限り設計者のイメージに近い本生産を実現します。
焼き上げたレンガタイルは35万枚。工場が不夜城の 様相を呈していたこともあった。
「どれくらいのレンガが焼ける?」という設計者の問いに、効率やコスト面を熟慮した上で、自社の窯で焼ける最大のサイズのレンガを提案、採用された。